説明

内側カニューレおよび外側カニューレを備えた気管開口術チューブ

患者中への挿入のための複数カニューレアセンブリであって:a)近位ヘッドを有する可撓性の外側カニューレ;b)近位ハブを有する可撓性の内側カニューレ;を備え、c)該内側カニューレが、該外側カニューレ中に、該ハブが該ヘッドに近接する挿入位置まで長軸方向に挿入可能であり;d)該可撓性の内側カニューレがPTFEから作製されるアセンブリ。好ましい実施形態は、例えば、外側気管開口術カニューレ、および使い捨て可能な可撓性の内側カニューレを含む高品質の可撓性気管開口術チューブアセンブリを提供する。好ましい実施形態では、この生産物は、単一の患者使用の滅菌デバイスを提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(背景)
(発明の分野)
本発明は、一般に、複数カニューレシステムおよび方法に関し、そしていくつかの好ましい実施形態は、二重カニューレ気管開口術チューブシステムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0002】
(関連する技術の説明)
カニューレアセンブリは、しばしば、医療プロセスで用いられている。例えば、代表的な気管開口術を実施することで、外科医は、しばしば、手術によって患者の頸部中、かつ患者の気管(すなわち、喉笛)に開口を生成する。この例示の文脈では、カニューレが、しばしば、この開口を通じて配置され(すなわち、気管開口術チューブまたは気管チューブ)、気道を提供し、そして/または分泌物が除去されることを可能にする。カニューレはまた、種々のその他の医療環境で用いられる。
【0003】
例えば、カニューレを採用する例示の医療システムおよびプロセスが、例示により、以下の参考文献に示されており、それらの全体の開示は、本明細書中にそれらの全体で参考として援用される:気管開口術チューブと題する米国特許第6,135,110号;進化した気管開口術チューブおよび経口気管内ホルダーと題する米国特許第6,105,577号;気管感染を低減するための方法および装置と題する米国特許第5,819,723号;医療用デバイスのための抗感染および抗炎症性放出システムと題する米国特許第5,762,638号;内臓発生能力をもつ気管チューブと題する米国特許第5,626,132号;人工呼吸器依存性患者を非依存性にするための方法および装置と題する米国特許第5,515,844号;気管チューブのカフ膨張制御およびモニタリングシステムと題する米国特許第5,487,383号;微小気管カテーテルHUBアセンブリのための方法および装置と題する米国特許第5,230,332号;気管内にオストミーを形成するための検鏡と題する米国特許第5,217,007号;経皮的気管開口術および輪状甲状軟骨切開術を実施するための装置と題する米国特許第5,217,005号;気管チューブと題する米国特許第4,987,895号;気管チューブのカフのための圧力コントローラーおよび漏れ検出器と題する米国特許第4,924,862号;リングプル除去可能な内側カニューレをもつ気管チューブと題する米国特許第4,817,598号;静止気管チューブと題する米国特許第4,471,776号;放射線不透過性先端部をもつカニューレと題する米国特許第4,419,095号;使い捨て可能な内側カニューレをもつ管チューブと題する米国特許第4,315,505号;調節可能な気管開口術チューブアセンブリと題する米国特許第4,235,229号。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
現存するカニューレシステムは、種々の制限を有していた。本発明は、関連する技術におけるこれらの制限および/またはその他の制限を考慮してなされた。
【課題を解決するための手段】
【0005】
(好ましい実施形態の要約)
本発明の好ましい実施形態は、上記関連技術における、上記に記載のシステムおよび/またはその他のシステムおよび方法に対する実質的な改良を提供する。
【0006】
いくつかの実施形態によれば、患者中への挿入のための複数カニューレアセンブリは:近位ヘッドを有する可撓性の外側カニューレ;近位ハブを有する可撓性の内側カニューレ;を備え、この内側カニューレは、この外側カニューレ中に、上記ハブが上記ヘッドの内側にある挿入位置まで長軸方向に挿入可能であり;上記ヘッドが少なくとも1つのリッジを含み、そして上記ハブが少なくとも1つの突出部を含み、上記ハブが、上記ヘッド内のこのハブの上記挿入位置からの回転に際し、上記少なくとも1つの突出部が上記少なくとも1つのリッジの下にあるロック位置まで回転可能であり;上記ヘッドは、上記ロック位置にある呼吸装置に連結するコネクターを含む。好ましくは、上記突出部は、上記突出部が、上記ハブの回転に際し、時計方向に約1/4回転ロックされる。いくつかの実施形態では、上記アセンブリは、拡張可能なカフを含む。そして、いくつかの実施形態では、上記外側カニューレは、皮下先端部を含む。好ましくは、上記ハブは、上記ロック位置にあるとき、上記ヘッドから延びるギザキザの部分を含む。
【0007】
その他の実施形態によれば、患者中への挿入のための複数カニューレアセンブリは:近位ヘッドを有する可撓性の外側カニューレ;近位ハブを有する可撓性の内側カニューレ;を備え;この内側カニューレは、この外側カニューレ中に、上記ハブが上記ヘッドに近接する挿入位置まで長軸方向に挿入可能であり;上記可撓性の内側カニューレがPTFEから作製される。好ましくは、このPTFEは、ノードおよび繊維を含む。好ましくは、このノードは、上記内側カニューレの周縁の周りに整列され、そして/または上記繊維は、上記カニューレの長さに沿って配向される。
【0008】
その他の実施形態によれば、患者中への挿入のための複数カニューレアセンブリは:近位ヘッドを有する可撓性の外側カニューレ;近位ハブを有する可撓性の内側カニューレ;を備え;この内側カニューレは、この外側カニューレ中に、上記ハブが上記ヘッドに近接する挿入位置まで長軸方向に挿入可能であり;上記内側カニューレが、上記カニューレの長さ、およびこのカニューレの周縁の周りのノードに沿って配向される繊維を有する材料で作製される。
【0009】
いくつかの実施形態によれば、患者中への挿入のための複数カニューレアセンブリは:近位ヘッドを有する可撓性の外側カニューレ;近位ハブを有する可撓性の内側カニューレ;を備え;この内側カニューレが、この外側カニューレ中に、上記ハブが上記ヘッドに近接する挿入位置まで長軸方向に挿入可能であり;上記外側カニューレが実質的に剛直性の先端部の部分および実質的に可撓性の部分を含み、この実質的に剛直性の先端部の部分が、約55と65との間のショアD硬度を有する剛直性のPVC材料で作製され、そしてこの実質的に可撓性のPVC材料が、約80と90との間のショアA硬度を有する可撓性のPVC材料で作製される。好ましくは、上記実質的に剛直性の先端部は、実質的に円錐形の前部セクション、大直径の実質的に円筒形の中央セクション、下向きステップ、および小直径の実質的に円筒形の後部セクションを含む。いくつかの実施形態では、この剛直性のPVC材料は、上記実質的に可撓性の部分のショアA硬度より15大きいショアA硬度であるか、または、好ましくは、上記実質的に可撓性の部分のショアA硬度より20大きいショアA硬度を有する。
【0010】
種々の実施形態の上記および/またはその他の局面、特徴および/または利点は、以下の記載を、添付の図面と組み合わせて考慮してさらに認識される。種々の実施形態は、適用可能である異なる局面、特徴および/または利点を含み得、そして/または除外し得る。さらに、種々の実施形態は、適用可能であるその他の実施形態の1つ以上の局面おび/または利点を組み合わせ得る。特定の実施形態の局面、特徴および/または利点の説明は、請求項のその他の実施形態を制限するとして解釈されるべきではない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
添付の図面は、例示によって、本発明または種々のその他の実施形態の広い範囲を制限することなく提供される。
【0012】
いくつかの好ましい実施形態では、外側カューレおよび実質的に同軸の内側カニューレを含む複数カニューレシステムが提供される。好ましくは、この外側カニューレは、使い捨て可能な内側カニューレをもつ、弓形形状の可撓性チューブである。最も好ましい実施形態では、この複数カニューレシステムは、気管開口術チューブシステムである。しかし、種々の実施形態および/または種々の実施形態の局面は、その他の目的および/または環境のための複数カニューレアセンブリを含み得る。
【0013】
いくつかの実施形態では、上記システムは、経皮的気管開口術チューブ構造を含み得る。さらに、いくつかの実施形態では、上記システムは、拡張可能(例えば、膨張可能)なカフを含み得る。いくつかの実施例では、カフをもつ製品は、経皮的拡張気管開口術(PDT)手順とともに用いられ得る。種々の実施形態では、上記アセンブリは、例えば、上記に記載した本明細書中に参考として援用される特許で提示されるような現存するカニューレチューブシステムおよび方法の(例えば、材料などのような)特徴を取り込み得る。
【0014】
好ましくは、上記デバイスは、例えば、救急医療セッティングにおいて、手術により、そして/または経皮的に患者中に配置され得る。いくつかの実施形態では、上記気管開口術チューブは、一般に、一時的であり、そして、例えば、長期間の気管内挿管より心地よく、かつ厄介でなくあり得る換気のために方法を提供する。上記気管開口術チューブは、好ましくは、分泌物を清掃するために気道接近を改良する人工気道を提供し得、声回復を許容し、そして/または呼吸する作業を低減することにより肺の状況を改善し、そして/または生理学的死空間を低下する。種々の実施形態では、上記デバイスは、患者のための種々の呼吸疾患の処置および/または気道の処置で支援するために人工気道を提供するために用いられ得る。
【0015】
いくつかの実施形態では、上記デバイスは、耳−鼻−喉専門の医師(ENT)および/または外科的および/または経皮的気管開口術手順を実施する任意のその他の医師によって履行され得る。この製品は、例えば、それらの気道の十分に長期間の安全性およびまたは十分に長期間の換気を必要とする、重病および/または重傷の患者とともに用いられ得る。
【0016】
いくつかの実施形態では、種々の気管開口術チューブシステムが異なるサイズを有して提供され得る。例えば、いくつかの実施形態では、サイズは、外側カニューレ(例えば、カフ特徴を含まない)の内径(I.D.)について、ほぼ6、7、8、9および10mmのサイズの間の範囲であり得る。いくつかの実施形態では、気管開口術チューブシステムは、以下の特徴の1つ以上を含み得る:
・可撓性の使い捨て可能な内側カニューレを備える可撓性の外側カニューレ;
・この外側カニューレは、カフを備え得るか、または備えない;
・この外側カニューレは、経皮先端部(これは、例えば、経皮的拡張装填拡張器と適合性にされ得る)または拡張的気管開口術(PDT)スタイル先端部を含み得る;および/または
・カフ圧力指示器(CPI)(いくつかの実施形態では、このアセンブリは、例として、Kendall Companyの米国特許第4,074,714号、同第4,116,201号または同第4,133,303号に示される指示器デバイスの1つ以上を採用し得る)。
【0017】
好ましくは、上記システムは、モジュール製品プラットホームに基づく。例えば、上記製品設計は、元来モジュールであり得る。モジュール設計プラットホームは、例えば、多くの、異なってはいるが、特異的な末端設計製品形態の製造を可能にし得る。好ましい実施形態では、内側および外側カニューレは、屈曲可能でかつ可撓性である。
【0018】
いくつかの実施形態では、上記製品は、以下のように梱包される:個々のアセンブリは、例えば、トレイ中に梱包され得、複数のトレイがカートン中のユニットとしてともに梱包され得る。好ましくは、使い捨て可能な内側カニューレはトレイ中に梱包され、例えば、約10のこのようなトレイが、1つのカートン中に梱包され得る。好ましい実施形態では、追加の使い捨て可能な内側カニューレは、別個に購買され得る。
【0019】
いくつかの実施形態では、上記製品は、滅菌状態(例えば、滅菌パッケージ)で顧客に提供される。いくつかの実施例では、滅菌の方法は、エチレンオキシド(EtO)ガス滅菌を含み得る。いくつかの実施形態では、上記デバイスは、単一患者および/または単一使用のみのために用いられる。
【0020】
好ましい実施形態では、用いられるこれら材料は、以下の化学薬品/清浄剤の少なくともいくつか、このましくはすべてに曝された後、適切に機能し得る:等張生理食塩水溶液;水溶性潤滑剤またはゲル;代表的な除染剤溶液;イソプロピルアルコールおよび水。好ましい実施形態では、用いられる上記材料は、以下を含む一般の呼吸薬物エアロゾルに繰り返しさらされた後、適切に機能し得る:気管支拡張薬;ステロイド;ムコ多糖類分解剤;界面活性剤;抗生物質;および/またはそれらに関連するガスおよび/または液体推進剤(パーフルオロカーボン類[CFCおよびCFCを含まないPFC])、メタン、アルコール、など)。好ましい実施形態では、用いられる上記材料は、以下の臨床的に予期される濃度の従来の麻酔ガスに曝される間またはその後に適切に機能し得る:例えば、フロウランおよび/またはハロタン。好ましい実施形態では、用いられる上記材料は、それらの意図された使用のために適切なISO 10993−1生物学的安全性試験に合格し得る。好ましい実施形態では、用いられる上記材料および梱包はLatexを含まない。
【0021】
図1〜9は、本発明のいくつかの例示の実施形態を示す。この点について、図1は、気管開口術チューブアセンブリを示し、近位端に固定されたヘッド60を有する外側カニューレ30、近位端に固定されたハブ50を有する(このハブ50は、上記ヘッド60からわずかに突出して示される)内側カニューレ55(点線で示される);頸部フランジ40;膨張可能なカフ30C;およびこの膨張可能なカフを膨張させるためのパイロットバルーン100を示す。本開示によって広範な種々の実施形態が包含されるけれども、いくつかの例示の実施形態では、上記のパーツ類は、上記の図面で示されるのと実質的に比例して作製され得る。例えば、いくつかの実施形態では、上記のパーツは、図1〜9の1つ以上で実質的に示されるように作製され得、このような図は、本発明の例示であって、かつ非制限的な実施形態に示されるように比例し、かつスケールである。
【0022】
図2は、本発明のいくつかの例示の実施形態における外側カニューレに対する寸法についてのいくつかの、例示的かつ非制限的な例を描写する表であり、製品サイズ6〜10を含み、これらは、個々のミリメートルである内径(I.D.)、ミリメートルである外径(O.D.)、およびミリメートルである長さを有している。図2はまた、示される例示の実施形態における膨張容積とともに静止状態におけるカフのいくつかの例示の寸法を描写する。これらの例示の実施形態は、単なる例示であり、そして構築される種々の実施形態の広い範囲を制限しないことが理解されるべきである。
【0023】
(外側カニューレ)
いくつかの好ましい実施形態では、上記外側カニューレは、一般に可撓性のチューブである。好ましくは、この外側カニューレは、ほぼ一定の断面形状を有する。この外側カニューレは、種々の材料から構築され得る。いくつかの好ましい実施形態では、例えば、可撓性のポリ塩化ビニル(PVC)で構築され得る。いくつかの実施形態では、この外側カニューレは、例に過ぎないが、図2に示されるように、6.0、7.0、8.0、9.0および10.0mmの内径サイズのような種々のサイズで製造され得る。いくつかの実施形態では、この外側カニューレは、放射線不透過性部分(単数または複数)あるいは直線(単数または複数)とともに実質的に透明であり得る。好ましくは、この外側カニューレ30は、生体適合性の材料で作製される。いくつかの実施形態では、このカニューレ30は、ほぼ、約70〜100の間、または、より好ましくは、約75〜95の間、または、より好ましくは、約80〜90の間、または、より好ましくは、約82〜88の間、または、より好ましくは、約85のショアA(Shore A)硬度を有する材料で作製され得る。いくつかの好ましい実施形態では、この外側カニューレ30は、85±3のショアA硬度を有している。
【0024】
最も好ましい実施形態では、上記外側カニューレ30は、押し出し成型により形成される。例えば、上記外側カニューレは、好ましくは、押し出し機を用い、制御された断面の連続的製品を生成するために、軟化ポリマー材料をダイのオリフィスを通って押すことにより形成され得る。
【0025】
図3(B)および3(C)に示されるように、上記カニューレ30は、好ましくは、とりわけ、(以下に説明されるような)内側カニューレ55、および空気入口30iとカフ入口30Ciとの間のカニューレ30の壁の長さの内側を延びてカフ30Cへ/それから空気をカフ30Cに供給/それから戻す小気道管腔30Iを受容する大きな実質的に環状の内部管腔30Lを含む。好ましくは、上記管腔30Iは、(例えば、管腔30I内の空気が管腔30Lに入らないように)管腔30Lとは連通しない。図3(B)中に点線で示されるように、上記ライン30CLは、上記入口30iに連結され得、その中に空気を供給する。いくつかの実施形態では、上記管腔30Iは、押し出し成型の間に形成され得、そして、次に、押し出し成型の後に、入口30iおよび30Ciが(例えば、切断により)形成され得、そして上記管腔30Iは、近位端および遠位端でシールされ得、シールされた空気経路を提供する。いくつかの実施形態では、上記管腔30Iは、カニューレの押し出し成型の後に形成され得る。もちろん、押し出し成型が好ましいが、上記カニューレは、(例えば、種々の成型法のような)多くのその他の方法を用いて形成され得る。
【0026】
いくつかの実施形態では、図3(A)および3(B)に示されるように、上記外側カニューレは、それに固定されたヘッド60を有する。好ましくは、このヘッドは、コネクター部分61およびベース部分62を含む。いくつかの例示の実施形態では、このコネクター61は、15mmのコネクターであり得る(例えば、図6(C)に示される直径Dは、いくつかの例示の実施形態では、約15mmまたは約0.599インチであり得る)。好ましくは、上記ヘッド60は、上記ベース部分62を経由して上記外側カニューレ30に固定して結合し、そして通常の使用条件下では離脱しない。いくつかの実施形態では、上記ベース部分62およびコネクター部分61は、(例えば、単一、一体成型された片として)一緒に一体に形成され得る。いくつかの実施形態では、上記ベース部分62およびコネクター部分61は、溶接および/またはそうでなければ(例えば、超音波溶接を経由してのように)一緒に連結され得る。いくつかの実施形態では、上記ヘッド60は、上記外側カニューレ30に成型され、そして/またはそれと一体に形成される。好ましくは、上記ヘッドのベース62は、フランジ40から、上記ヘッドベース上で回動および/または旋回する様式でこのフランジ40を保持するように延びるアーム40Fを受容するために、図6(A)に示されるような、2つのロック留置または穴62Hを含む。好ましくは、このヘッドベースはまた、上記内側カニューレのハブのためのシート62Sを含む。いくつかの実施形態では、(ベース62および/またはコネクター61を含む)上記ヘッドは、例えば、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)で形成され得る。いくつかの実施形態では、上記ヘッドは、例えば、白色のように、着色され得る。
【0027】
図3(B)に示されるように、上記ベース62は、好ましくは、(例えば、示されるような円錐形表面を含むような)シート62S、外側の付随的円筒形伸長部62O、内側の付随的円筒形伸長部62I、およびこれら外側および内側の付随的円筒形伸長部62Oおよび62Iの間の円筒形凹部または溝62Rを含む。図3(B)に示されるように、上記外側カニューレ30の近位端は、それへの取り付けのための円筒形の凹部62R中に受容され得る。好ましくは、内側伸長部62Iを有する実施形態では、この伸長部62Iは、薄い断面幅を有し、内側カニューレの挿入の間の妨害を最小にし、そして挿入され得る内側カニューレのサイズを最大にする。例えば、図2中に列挙された製品と用いられ得る、いくつかの例示的かつ非制限的な実施形態では、この伸長部62Iの幅は、好ましくは約0.03インチより少なく、好ましくは、約0.27インチまたはそれより少ない。
【0028】
(異なる可撓性)
いくつかの実施形態では、上記外側カニューレ30は、(例えば、実質的に異なるデュロメーター特徴のような)実質的に異なる可撓性をもつ部分を含む。一般に、気管チューブが、それが広範な様々な患者中に比較的容易に挿入され得るように、それを異なる生理学に屈曲または湾曲することを可能にするように可撓性である気管チューブを有することが所望され得る。しかし、いくつかの例では、上記外側カニューレの端部が非常に可撓性であるとき、気道中への挿入は、いくぶん困難であり得る。
【0029】
いくつかの実施形態では、上記外側カニューレは、実質的に堅い(例えば、実質的に剛直性である)材料を含む端部の部分を有して形成される。例えば、図7〜8に示されるように、外側カニューレは、実質的に堅い材料で作製され、そして接続部71で実質的に可撓性の材料から作製されている部分30’に取り付けられる端部の部分70を含み得る。例えば、このカニューレの部分30’は、本明細書中で種々の実施形態で記載されるカニューレ30のために用いられる材料のような材料で作製され得る。いくつかの実施形態では、これら材料は、RF溶接プロセスを用いて一緒に結合され得る。例えば、いくつかの実施形態では、上記材料は、その全体の開示が本明細書中に参考として援用される、米国特許第4,419,095号に記載される1つ以上の材料および/またはプロセスを用いて、一緒に結合され得る。いくつかの実施形態では、上記材料は、2つの異なり、かつ互いに化学的に適合性の要素の連続的押し出し成型により一緒に結合される。例えば、いくつかの実施形態では、上記材料は、その全体の開示が本明細書中に参考として援用される、柔軟部分および堅い部分を有する気管支チューブと題する、1997年10月16日に公開されたPCT国際公開第WO97/37702号に記載される1つ以上の材料および/またはプロセスを用いて一緒に結合され得る。押し出し成型を採用する例示の実施形態では、上記先端部およびカニューレ30’部分は、実質的に連続する断面で作製され得るが、例えば(所望であれば)、押し出し成型後改変され得る。
【0030】
いくつかの実施形態では、上記先端部70は、約50〜70、またはより好ましくは約55〜65、またはより好ましくは約60のショアD硬度を有する。いくつかの例示の実施形態では、上記先端部70は、約60±2のショアD硬度を有する。いくつかの例示の実施形態では、上記先端部70は、約105〜115のショアA硬度を有する。いくつかの実施形態では、上記先端部70は、剛直性のPVCで作製され得る。
【0031】
いくつかの実施形態では、上記カニューレ部分30’は、約70〜100、またはより好ましくは約75〜95の間の、またはより好ましくは、約80〜90の間の、またはより好ましくは約82〜88の間の、またはより好ましくは約85のショアA硬度を有する材料で作製され得る。いくつかの好ましい実施形態では、上記外側カニューレ30’は、85±3のショアA硬度を有し得る。
【0032】
いくつかの実施形態では、上記先端部70は、約0.4〜0.8インチの間、または好ましくは約0.6インチの全長を有し得る。いくつかの実施形態では、上記先端部は、いくつかの例示の場合(例えば、ここで、O.D.マイナス1/2×I.D.は、断面壁幅に等しい)では、例えば、図2に示される実施形態に匹敵するようなカニューレ30’の断面幅にほぼ等しい壁断面幅d1を有し得る。
【0033】
いくつかの好ましい実施形態の試験では、いくつかの実施形態によるデバイスのパーツの強度は、例えば、約20ポンドをかなり超えるような11ポンドをかなり超える分離力に、そしていくつかの実施形態では、約40ポンドを超える力でさえ、そして約60ポンドを超える力でさえ耐えることが見出された。ここで、分離力は、上記先端部70と上記部分30’との間に付与される長軸方向の力を含む。
【0034】
(階段状部分)
いくつかの実施形態では、上記外側カニューレは、例として、図7〜8に示されるような下方階段状ステップ部分72を含む。図7〜8は、より堅い先端部70を備えた実施形態を描写しているが、階段状部分72はまた、このようなより堅い先端部70を含まない実施形態で適用され得る。
【0035】
とりわけ、階段状部分は、カフを含む実施形態と組み合わせ最も有利に用いられ得る。この観点から、上記カフが上記外側カニューレの周りに形成されるとき、上記カフにより生成される外方隆起またはショルダーは、実質的にまたは完全になくされ得る。このようにして、上記デバイスは、例えば、より容易に、手術によるかまたは経皮的に、非常に小さい力/挿入力で患者中に挿入され得る。いくつかの実施形態では、上記階段状部分72は、内方に約0.01〜0.02インチ、または、より好ましくは約0.013〜0.017インチ、または好ましくは約0.015インチ延びる。
【0036】
(内側カニューレ)
いくつかの実施形態では、可撓性の内側カニューレ55が含まれる。好ましくは、この内側カニューレ55は、使い捨て可能および/または置換可能である。この点で、この内側カニューレは、好ましくは、上記外側カニューレ30から容易に除去されるように設計されている。好ましくは、内側カニューレ55は、上記カニューレの形状を収容するに十分可撓性であり、この外側カニューレに、小さな挿入力で、および/または低除去力で配置される。この内側カニューレは、好ましくは、使用の間によじれない。さらに、この内側カニューレ55は、好ましくは、その遠位先端部で外側カニューレの長さに実質的に一致する長さを有する(すなわち、上記内側カニューレ55Eの端部(図5(C)を参照のこと)は、好ましくは、外側カニューレの端部と釣り合う)。いくつかの実施形態では、整列部材および/または例えば、図5(A)および6(D)で示されるようなマークM1、M2が、上記内側および外側カニューレコネクター上に提供され、それらがロックされるときを表すことを支援する(連結プロセス工程に関して以下を参照のこと)。
【0037】
最も好適な実施形態では、上記内側カニューレ55もまた、押し出し成型によって形成される。ここで再び、このような押し出し成型は、例えば、押し出し機を用いて、制御された断面の連続的製品を生成するために、ダイのオリフィスを通じて軟化ポリマー材料を押すことを含み得る。勿論、押し出し成型が好ましいが、上記カニューレは、(例えば、種々の成型方法のような)多くのその他の方法を用いて形成され得る。
【0038】
いくつかの好ましい実施形態では、上記内側カニューレは、その近位端に固定されるハブ50を含む。いくつかの実施形態では、このハブは、上記外側カニューレ中の個々のコネクターの内側(例えば、気管開口術チューブ上の15mmコネクター内のような)で固定するねじりロック式コネクターを含む。好ましくは、このハブ50は、図1に示されるようなハブ50の手動操作(例えば、回転)を容易にするように、リッジのある、またはギザギザの部分50Kを含む。さらに、上記ハブ50は、好ましくは、ロック部材を超えて挿入され、そしてこのロック部材の下の位置に回転されるとき、図3(B)、6(B)および6(D)に示されるヘッド上のロック部材61Rの下でロックする形状である複数の突出部50Pを含む。好ましくは、これら突出部50Pは、この回転の間に上記部材61Rの下の侵入を容易にする丸い上面を有する。好ましい実施形態では、この突出部50Pは、部材61Rの下で、この突出部50Pに接し、さらなる回転を防ぐ端部ストップ61Sに隣接するヘッドの凹部61RR中にスライドし得る。
【0039】
いくつかの好ましい実施形態では、上記チューブ55は、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)材料で形成され得る。このチューブは、いくつかの実施形態では、例えば、白色に着色される。いくつかの実施形態では、上記ハブは、例えば、実質的に剛直性であるポリマー材料のような、種々の適切な材料で作製され得る。いくつかの例示の実施形態では、上記ハブは、例えば、白色のような色を有し得る。いくつかの好ましい実施形態では、上記ハブは、オーバーモールディグプロセスを用いて内側カニューレに結合され得る。好ましくは、上記ハブは、内側カニューレを外側カニューレ内にロックするように適合されている。
【0040】
いくつかの実施形態では、上記内側カニューレは、高密度多孔性発泡PTFE(ePTFE)で作製される。例えば、いくつかの実施形態では、この密度は、約1.2+0.0−0.1g/ccmであり得る。その他の例示の実施形態では、この密度は、上記から、ほぼ例えば±5%、またはその他の実施形態では約±10%、その他の実施形態では約±25%、またはその他の実施形態ではなおそれより多くだけ変動し得る。
【0041】
いくつかの実施形態では、上記内側カニューレは、遠位端および近位端上で開放端部をもつ実質的に円筒形であるような実質的に一定の断面形状を有する。いくつかの実施形態では、この円筒形カニューレの端部は、(例えば、好ましくは可撓性である上記カニューレが、その長さが実質的に真直ぐ直線に沿っているように整列されるとき)内側カニューレの長さに対し、ほぼ85゜〜95゜の角度、好ましくは約90゜の角度である。
【0042】
いくつかの例示の実施形態では、上記内側カニューレは、約0.01〜0.02インチの間、またはより好ましくは約0.014〜0.018インチの間、またはより好ましくは約0.0145〜0.0175インチの間、またはより好ましくは約0.016インチの壁厚みを有し得る。いくつかの例示的かつ非制限的実施形態では、図2中の例示の外側カニューレ製品サイズ6、7、8、9および10と使用可能である個々の内側カニューレは、それぞれ、例えば、約0.186、0.226、0.265、0.298、および0.338インチの内径を有し得る。いくつかの例示的かつ非制限的実施形態では、図2中の例示の外側カニューレ製品サイズ6、7、8、9および10と使用可能である個々の内側カニューレは、それぞれ、例えば、約0.218、0.258、0.297、0.336、および0.376インチ(±約0.005インチ)の外径を有し得る。同様に、いくつかの例示的かつ非制限的実施形態では、図2中の製品サイズ6、7、8、9および10と使用可能である個々のハブ50は、それぞれ、例によって:約0.226、0.265、0.304、0.344、0.384インチの寸法W;約0.5〜0.65インチ、またはより好ましくは約0.58インチの寸法WO;約0.15インチの寸法H1;それぞれ約0.35インチの寸法H2;および約45゜の角度Θを有し得る。いくつかの例示の実施形態では、このハブ50は、図5(A)、5(B)または5(C)に示されるような寸法を実質的に有し得、このような図は、いくつかの例示的かつ非制限的な実施形態にあるスケールで示されている。
【0043】
いくつかの実施形態では、上記内側カニューレは不透明であり得る。いくつかの実施形態では、上記内側カニューレは、外側気管開口術カニューレ上の15mmコネクター中にロックされる形状であり得る。このようにして、この15mmコネクターは、標準的な呼吸装置との使用のために容易に適合され得る。
【0044】
いくつかの実施形態では、TEFLONがこの内側カニューレ用に用いられる。このTEFLON内側カニューレは、いくつかの実施形態で用いられ得、気管開口術チューブのI.D./O.D.比を改善する。とりわけ、TEFLONは有利であり得る。なぜなら、それは、上記外側カニューレ内およびそれから比較的良好にスライドし得、これは、この内側カニューレ外径が可能な限り大きくことを可能にし得、これは、空気の最大移動を可能にするからである。この改良されたI.D./O.D.比は、この内側カニューレが配置されるとき、上記チューブを通る空気流れを改良するために用いられ得る。この改良された空気流れは、呼吸の間に必要なより低い気道抵抗および低減された作業を提供し得る。さらに、気道抵抗を低減することはまた、引き離すプロセスを増大し得、患者の鋭敏さを改良し、かつ救急患者の在院日数(LOS)を減少する。
【0045】
さらに、TEFLONは、上記内側カニューレの内壁に接着する粘性分泌物の傾向を減少するために用いられ得る。分泌物接着における減少は、とりわけ、分泌物に起因するI.D.減少(例えば、閉塞)をなくすることを支援し得る。この点で、気道が適正に湿潤化され、そして患者が適正に水分補給されるとき、患者の分泌物は、TEFLON内側カニューレに対する接着についてより低い親和性を有し得る。
【0046】
より好ましい実施形態では、この内側カニューレの材料は、多孔性ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)で作製される。いくつかの実施形態では、この材料は、以下の工程の少なくともいくつか、好ましくはすべてを用いて作製され得る:
・顆粒化:この材料は、顆粒化粉末として開始する。
・混合:この粉末は、好ましくは、例えば、押し出し成型の間に潤滑剤として供される超純粋ミネラルスピリッツと混合される。
・圧縮:この混合物は、好ましくは、装填物に圧縮される。
・負荷:この装填物は、好ましくは、押し出し機中に負荷される(いくつかの好ましい実施形態では、この押し出し機は、水平押し出し機設計である)。
・押し出し成型:同心性は、好ましくは、上記押し出し機の工作機を注意深く整列することにより達成される。ダイとマンドレルが取り付けられ得る。押し出し成型物が集められる。
・蒸発:プラグを、上記両端部に取り付け得、そして上記ミネラルスピリッツは蒸発して除去され得る。
・伸張および焼成:上記材料は、次いで、好ましくは、オーブン中で伸張され得る。次いで、上記材料は、好ましくは、その融点を超えて加熱される(例えば、焼成)。上記物質の性質は、このプロセスの焼成相の間に固定化される。
・アニーリング:上記気道チューブは、好ましくは、次いで、アニーリングプロセスを受ける。このアニーリングプロセスは、例えば、上記材料が、プロセッシングの後に丸いままであることを確実にし得る。
【0047】
好ましい実施形態では、上記プロセスは、図10に示されるような拡大写真で描写されるような、ノードNおよび繊維Fの特有の構造を生成する。好ましくは、これらノードは、管材の周縁の周りに整列され、そしてこれら繊維は、この管材の長さに沿って配向される。好ましい実施形態では、この構造は、上記材料が、外径および/または断面積における有意な変化なくして圧縮および偏向することを可能にする。いくつかの実施形態では、これは、これら繊維がノード間で崩壊するためにおこり得る。このようにして、上記管材の構造的一体性が、例えば、このようなノードと繊維との整列を通じて達成され得、これらノードは、上記管材の壁の周りが崩壊することを困難にする支持を提供する。
【0048】
とりわけ、このノードおよび繊維構造は、上記ハブ50の上記内側カニューレ55への連結を容易にする。この点で、オーバーモールドプロセスが好ましくは用いられる。その一方で、TEFLON材料への結合が達成されることは、そうでなければ困難であり得る。なぜなら、このTEFLONへの強力な保持を形成することは困難であり得、このノードおよび繊維構造は、例えば、ハブが連結し得、そして結合される表面を提供することによるような上記カニューレ55に連結するハブの能力を増大するからである。
【0049】
好ましい実施形態では、上記内側カニューレは、このカニューレが(例えば、使用の間のように)曲がるとき、この内側カニューレが折り畳まれず、ブロックされず、そして/またはそれが通る気道を制限しないように構築される。とりわけ、本明細書中に記載される内側カニューレの好ましい材料は、曲がる間でさえ、この内側カニューレの直径および/または断面積を有利には実質的に維持し得る。例えば、この内側カニューレの断面積は、図3(B)に示される角度および弧に類似の角度および弧内に曲がるときでさえ、実質的に一定に維持され得る(例えば、いくつかの実施形態では、この角度は、約95、100、105または110゜であり得、そして上記弧は、いくつかの実施形態では、いくつかの例として約1.664、1.765、1.793または1.821インチである、約1.5〜2インチの曲率半径を有し得る)。
【0050】
(頸部フランジ)
いくつかの実施形態では、上記デバイスは、図1および4に最も良く示されるように、回動して、または旋回して取り付けられる頸部フランジ40を含み、これは、個々の頸部解剖学上に適合する一致を提供する。いくつかの実施形態では、この頸部フランジ40には、タイストラップ40Tへの取り付けのためのタイストラップ穴40Hが提供され得る。このタイストラップは、例えば、患者の頸部の周りを縛るような形態であり得、そしてその長さを調節する手段を含み得、バックルおよび/またはクリップなどを経由して分離される。好ましくは、この頸部フランジ40は、外側カニューレ30に対して回動または旋回するような形態である。回動および旋回の範囲は、状況に依存して選択され得る。好ましくは、この頸部フランジは、使用の間にそれが個々の患者の頸部の輪郭に一致し得るように可撓性である。好ましい実施形態では、この頸部フランジは、上記外側カニューレの長さに対して実質的に固定された状態のままである(例えば、好ましい実施形態では、それは、カニューレの長さに沿って長軸方向に調節されない)。好ましくは、この頸部フランジ40は、適正かつ意図された使用状態の下、屈曲、偏向および/またはストレスの間の材料破壊を避けるに十分な一体性を有する。
【0051】
いくつかの実施形態では、この頸部フランジは、内側リング40I(図4に点線で示される)および外側リング40Rを含む。いくつかの実施形態では、この内側リング40Iは、透明のポリカーボネート材料で作製され得、そして上記外側リング40Rは、透明PVC材料で作製され得る。いくつかの好ましい実施形態では、この頸部フランジ40は、その製品に関する、例えば、製品名、I.D.、O.D.、長さおよび/またはスタイル情報および/またはその他の情報のような印刷40Pをその上に含む。このような内側リング40Iが用いられるとき、上記外側リングは、好ましくは、例えば、オーバーモールドプロセスを用いることにより、それに固定される。種々の実施形態では、この頸部フランジは、内側リングおよび外側リングを含まず、単一の1つの成型部材40として形成される。
【0052】
(カフ)
いくつかの実施形態では、上記外側カニューレはカフ30Cを含む。カフは、所望されるとき、経皮先端部を含むモデル上および/または経皮先端部なしのモデル上に提供され得る。このカフは、好ましくは、薄壁で高容量および/または低圧のカフであり、気管の圧力を最小にする。好ましくは、膨張されるとき、このカフは、気管の自然の形状に一致し、カフ内低圧力でシールを提供する。いくつかの実施形態では、このカフは、透明材料から作製され得る。いくつかの例示の実施形態では、それは、プラスチゾル材料で作製され得る。いくつかの例示的かつ非限定的な実施形態では、このカフは、図2の例示の表に示されるような性質を含み得る。
【0053】
いくつかの実施形態では、例えば、図1に示されるようなカフ膨張ライン30CLは、好ましくは、カフ膨張を行うための一体パイロットバルーン100を備えたルアバルブを含む。いくつかの実施形態では、例えば、図7に示されるCPI110のようなカフ圧力指示器(CPI)が提供され、上記カフが気管チューブが挿入された後に十分な圧力まで膨張される時を臨床医に示すために提供される。いくつかの好ましい実施形態では、この圧力指示器は、例えば、デジタルディスプレイ、機械的ディスプレイ(例えば、ニードル、ダイヤルなど)および/または別のディスプレイのような視覚的ディスプレイを提供する。例えば、上記カフ圧力指示器は、例えば、バルブ、パイロットバルーン、コネクター管材(例えば、PVCなどで作製される)を含み得る。いくつかの実施形態では、このカフ圧力指示器は、約15〜25cmHOの作動圧力を有し得る。
【0054】
いくつかの実施形態では、使用の間に、外科的気管開口術の間の挿入を容易にするため、そして、例えば、軟骨の鋭いエッジからのカフ穿孔に対して保護するために、このカフは、テーパー状の背面であり得る。例えば、これは、最初、このカフを膨張すること、そしてこのカフを、残存する空気が収縮により除去される間に、上記外側カニューレの遠位先端部から離れ、旋回頸部プレートに向かって移動することにより達成され得る。
【0055】
(使い捨て可能なキャップ)
いくつかの実施形態では、使い捨て可能なキャップ(示さず)を用いて、カフのない気管開口術チューブの近位端を、患者が、このチューブの外径の周りを、かつ離脱プロセス間に上部気道を通じて呼吸するように閉塞する。
【0056】
いくつかの実施形態では、使い捨て可能なキャップは、カフのない使い捨て可能なカニューレ気管開口術チューブの種々の利用可能なサイズに対応し、そして別個に購入され得る種々のサイズで利用可能(例えば、販売される)であり得る。
【0057】
(経皮的)
いくつかの実施形態では、上記デバイスは、経皮拡張気管開口術(P.D.T.)と組み合わせて用いられ得、そして、例えば、当該技術分野で公知の任意の適切なキットのような経皮拡張キットで提供される、例えば、適切に装填された拡張器を用いて患者中に挿入され得る。例えば、経皮キットは、とりわけ、例えば、患者の頸部中の穴を生成するために用いられるロッド様導入器を含み得る。
【0058】
いくつかの経皮的実施形態では、外側カニューレは、例えば、図7〜8に示される先端部と類似の剛直性先端部のような剛直性先端部を含む。さらに、図7〜8は階段状の部分を備えた剛直性の先端部を示すが、上記を基に理解され得るように、階段状の部分は、種々の実施形態では、省略され得る。
【0059】
(閉塞具)
いくつかの好ましい実施形態では、気管開口術チューブアセンブリは、図9に示されるような閉塞具を含む。閉塞具は、例えば、非経皮的実施形態で患者中に上記外側カニューレを挿入することを支援するために用いられ得る。例えば、この閉塞具は、挿入の間にこの外側カニューレ中に最初に挿入され得、そして次に除去される。いくつかの例では、閉塞具は、スケジュールにない再挿管の間の使用のために患者の近傍の接近可能な位置に貯蔵され得る。好ましくは、この閉塞具は、挿入を容易にする平滑な丸い先端部を含む。好ましくは、この閉塞具は、挿入および除去することが容易である。好ましくは、この閉塞具は、上記チューブがひっくり返る位置にある場合に、それ自身の重量の下で抜けるようには上記外側カニューレから出ない。好ましくは、この閉塞具は、挿入力がその遠位先端部に付与されたときその許容限界を超えて上記外側カニューレ中に窪みを作らず、その一方、その近位端は、上記製品のヘッドアセンブリに対して強固に保持されている。図2に示される製品6、7、8、9および10と使用可能であるいくつかの例示的でかつ非制限的な実施形態では、この閉塞具は、それぞれ、約3.866、4.205、4.345、4.595、または4.615インチの長さOLを有し得る。使用において、医師は、例えば、ベースOBでこの閉塞具を握る。好ましくは、この閉塞具は、サイズまたはその他の特徴(例えば、例示の実施例に示されている製品サイズ6)を指す識別マークOMを含む。
【0060】
いくつかの例示の実施形態では、上記閉塞具は、高密度ポリエチレン(HDPE)で作製され得る。
【0061】
(その他の特徴)
いくつかの実施形態では、上記気管開口術チューブシステムはまた、以下のさらなる特徴のいくつかまたはすべてを含む:
・会話および/またはウィーニング(離脱)手段:例えば、声帯を横切って気管まで通過される酸素の投与を容易にし;および/または会話および/またはウィーニングを容易にするために外側および/または内側カニューレにおける開窓術を含むような;
・抗微生物手段:細菌コロニー形成を減少するための抗微生物コーティングのような;
・除去手段:例えばチューブのカフの上にプールし得る、例えば声門下の分泌物の例えば除去を容易にする除去手段(EVAC)のような。
【0062】
((例えば、外科的)使用の例示の方法)
いくつかの例示の実施形態では、使用の方法は、以下に列挙された工程の少なくともいくつか、好ましくはすべてを含み得る。
【0063】
ステップ1:チューブ挿入:
最初、医師は、適切な気管開口術チューブアセンブリサイズを選択し得る。好ましくは、閉塞具が、外側カニューレ中に挿入される。この閉塞具は、好ましくは、このチューブが患者中に挿入される前には完全に静止している。いくつかの実施形態では、水溶性潤滑剤の薄膜が、上記外側カニューレ、カフおよび/または上記閉塞具の突出部分に付与され得、挿入を容易にする。
【0064】
挿入の前に、医師は、好ましくは、外科的またはP.D.T.気管開口術手順を実施する。次いで、気管開口術チューブ(すなわち、外側カニューレ)が、この気管開口術チューブの内側の閉塞具とともに、患者の気管中に挿入され得る。この外側カニューレが適正に配置された後、医師は、好ましくは、この閉塞具を迅速に除去する。
【0065】
次いで、医師は、好ましくは、使い捨て可能な内側カニューレを外側カニューレ中に挿入する。完全な挿入に際し、医師は、好ましくは、内側カニューレを、(例えば、図1に描写されるように)この内側カニューレを回転することにより、挿入された位置にロックする。例えば、いくつかの好ましい実施形態では、この内側カニューレは、以下の2つの動きでロックされ得る:1)この内側カニューレを挿入位置に挿入すること;および2)この内側カニューレをこの挿入位置からロックされる位置に回転すること。好ましくは、この内側カニューレは、約180゜より小さい、またはより好ましくは、約135゜より小さく、またはより好ましくは約90゜もしくはそれより小さい回転に際してロックされる。好ましくは、この内側カニューレは、約10゜〜170゜、またはより好ましくは約45゜と135゜との間、またはより好ましくは約70゜と110゜との間、またはより好ましくは約1/4回転または約90゜の回転に際しロックされる。好ましくは、上記カニューレは、図1に示されるように、時計方向の回転に際しその位置にロックされ、そして反時計方向の回転に際し解放される。
【0066】
ステップ2:カフ膨張:
膨張可能なカフを有する実施形態では、この操作は以下のようであり得る。このカフは、好ましくは、空気を、例えば、手で操作されるシリンジ(示さず)を用いて膨張ラインのルアバルブ中に注入することによって膨張され得る。
【0067】
好ましくは、カフ膨張および/または収縮手順の選択は、状況を基に医師の裁量で選択され得る。
【0068】
ステップ3:チューブの固定:
いくつかの実施形態では、上記気管開口術チューブアセンブリは、頸部ストラップを用いて患者に固定され得る。好ましい実施形態では、頸部ストラップは、初期アセンブリキットとともに提供される。
【0069】
ステップ4:カフ収縮
膨張可能なカフを有するいくつかの実施形態では、このカフ上に蓄積された分泌物は、例えば、吸引することが相反しなければ、カフを収縮する前に例えば、吸引することにより除去される。
【0070】
好ましくは、このカフを収縮するために、医師は、空気を、例えば、シリンジ(示さず)を用いて膨張ラインのルアバルブからゆっくりと引抜く。
【0071】
ステップ5:使い捨て可能なキャップを用いること:
いくつかの実施形態では、使い捨て可能なキャップ(示さず)が用いられ得る。好ましくは、このキャップは、種々のモデルサイズで用いられ得るユニバーサルサイズを有する。このキャップは、好ましくは、外側カニューレの近位端を閉塞し、患者が、患者の上部気道路を通じて呼吸するようにする。このようにして、これは、患者の上部気道路の開存性を確立することを支援し得る。好ましくは、この患者の気道は、上記気管開口術チューブにキャップをする前に、咳をすること、および/または吸引することにより掃除される。
【0072】
いくつかの実施形態では、上記キャップを付与するために、医師は、それを、例えば、15mmコネクター上に堅く押す。
【0073】
いくつかの実施形態では、患者が機械的に換気されなければならない場合、このキャップは除去され得、そして上記デバイスは人工呼吸器に連結される。
【0074】
ステップ6:内側カニューレを除去する
いくつかの実施形態では、上記内側カニューレは、以下のように除去および/または再配置され得る。好ましくは、上記使い捨て可能な内側カニューレは、(例えば、図1に示されるように)内側カニューレハブを約1/4回転反時計方向に手動で回転することにより除去され得、そして、次に、手でそれを外方に引く。
【0075】
好ましくは、この内側カニューレが除去された後、それは、新たな内側カニューレで置換され得る。所望であれば、次に、人工呼吸器が連結されて、換気を提供または再確立し得る。膨張可能なカフを有する実施形態では、上記外側カニューレ気管開口術チューブを除去する前に、このカフは、好ましくは、(例えば、シリンジを用いることのように)実質的に完全に収縮される。これは、このカフが口腔を最小の抵抗で通過することを確実にする。
【0076】
(例示の経皮的方法)
いくつかの実施形態では、上記デバイスは、経皮的使用のための形態であり得る。この点で、例えば、上記気管開口術チューブは、例えば、P.D.T.と組み合わせて用いられ得る。従って、滅菌技法が、上記気管開口術チューブの取り扱いおよび配置のために従われ得る。
【0077】
いくつかの例示の実施形態では、使用の方法は、以下に記載の工程の少なくともいくつか、好ましくはすべてを含み得る。
【0078】
いくつかの実施形態では、気管開口術チューブ装填拡張器が、上記外側カニューレ中に、この装填拡張器のテーパー状のセクションが、この気管開口術チューブの遠位端を飛び越えるように(例えば、数センチメートルだけのように)挿入され得る。いくつかの例では、水溶性潤滑剤の膜が、外側カニューレ、カフ(存在するとき)および装填拡張器の突出部分に付与され得、挿入を容易にする。上記で論議されたように、気管開口術チューブ装填拡張器は、当該技術分野で公知のように経皮拡張キットの一部である。医師は、次いで、拡張的気管開口術手順を実施し得、そしてこの気管開口術チューブを、P.D.T.手順に従って挿入し得る。
【0079】
医師が、安全な気道を確認した後、医師は、好ましくは、内側カニューレを挿入およびロックする。いくつかの実施形態では、呼吸装置がこの気管開口術チューブに取り付けられ得、そしてカフが以下に提示されるように膨張され得る。
【0080】
好ましい実施形態では、無菌の非汚染技法を用いて、上記内側カニューレが位置に挿入され得る。いくつかの例では、上記内側カニューレは、例えば、生理食塩水で湿潤化され、挿入を容易にする。
【0081】
(本発明の広い範囲)
本発明の例示の実施形態が本明細書中に記載されているが、本発明は、本明細書中に記載される種々の好ましい実施形態に制限されず、本開示に基づき当業者によって認識され得るように、修飾、省略、(例えば、種々の実施形態を横切る局面の)組み合わせ、適合および/または改変を有する任意かつすべての実施形態を含む。請求項にある限定は、これら請求項で採用される言語に基づき広く解釈されるべきであり、そして本明細書記載されるか、または本出願の手続きの間の例に制限されず、これら例は、非排他的として解釈されるべきである。例えば、現在の開示では、用語「好ましく」は、非排他的であり、そして「好ましくは、しかし制限されない」ことを意味する。手段プラス機能または工程プラス機能の限定は、特定の請求項の限定のために以下のすべての条件が存在するのみに採用され得、その限定は:a)「するための手段」または「するための工程」が明瞭に記載されている;b)対応する機能が明瞭に記載されている;およびc)その構造を支持する構造、材料または作用が記載されていない。
【図面の簡単な説明】
【0082】
【図1】図1は、使用者の手を経由して操作されている、本発明のいくつかの例示の実施形態によるアセンブリの斜視図である。
【図2】図2は、本発明のいくつかの例示の、かつ非制限的な実施形態によるいくつかの例示の特徴を描写する表である。
【図3】図3(A)は、本発明のいくつかの例示の実施形態による取り付けられたヘッドおよび膨張可能なカフを有する外側カニューレを含むアセンブリの平面図である。図3(B)は、図3(A)に示される線3B−3B’に沿ってとった図3(A)に示されるアセンブリの断面図であり、そして図3(C)は、図3(B)に示される線3C−3C’に沿ってとった図3(A)に示されるアセンブリの断面図である。
【図4】図4は、本発明のいくつかの例示の実施形態による頸部ストラップの平面図である。
【図5】図5(A)は、いくつかの例示の実施形態における内側カニューレに取り付けられ得るハブの端部図であり、図5(B)は、図5(A)に示されるハブの斜視図であり、そして図5(C)は、内側カニューレに取り付けられ、そして図5(A)に示される線5C−5C’に沿ってとった図5(A)に示されるハブの断面図である。
【図6】図6(A)は、いくつかの例示の実施形態における外側カニューレに取り付けられ得るヘッドの前部図であり、図6(B)は、図6(D)に示される線6B−6B’に沿ってとった図6(A)に示されるヘッドのコネクター部分の側断面図であり、図6(C)は、図6(A)に示される図に対して実質的に垂直方向からの図6(A)に示されるヘッドの側面図であり、そして図6(D)は、図6(A)中のヘッドを下方に見る図6(A)に示されるヘッドのコネクター部分の平面図である。
【図7】図7は、固くした先端部の部分を含む本発明のいくつかの実施形態による複数カニューレアセンブリの斜視図である。
【図8】図8は、図7に示されるような、固くした先端部の部分を含む外側カニューレを示す斜視図である。
【図9】図9は、本発明のいくつかの例示の実施形態による閉塞具の斜視図である。
【図10】図10は、本発明のいくつかの例示の実施形態による内側カニューレの材料を描写する拡大断面写真である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
患者中への挿入のための複数カニューレアセンブリであって:
a)近位ヘッドを有する可撓性の外側カニューレ;
b)近位ハブを有する可撓性の内側カニューレ;を備え、
c)該内側カニューレが、該外側カニューレ中に、該ハブが該ヘッドの内側にある挿入位置まで長軸方向に挿入可能であり;
d)該ヘッドが少なくとも1つのリッジを含み、そして該ハブが少なくとも1つの突出部を含み、該ハブが、該ヘッド内の該ハブの該挿入位置からの回転に際し、該少なくとも1つの突出部が該少なくとも1つのリッジの下にあるロック位置まで回転可能であり;
e)該ヘッドが、該ロック位置にある呼吸装置に連結するコネクターを含む、アセンブリ。
【請求項2】
前記突出部が、前記ハブの回転に際し、約70゜と110゜との間でロックされる、請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項3】
前記突出部が、前記ハブの回転に際し、時計方向に約1/4回転ロックされる、請求項2に記載のアセンブリ。
【請求項4】
前記アセンブリが、拡張可能なカフを含む、請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項5】
前記外側カニューレが、皮下先端部を含む、請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項6】
前記外側カニューレが、実質的に可撓性の部分に固定される実質的に剛直性の先端部の部分を含む、請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項7】
前記実質的に剛直性の先端部が、前記実質的に可撓性の部分にRF溶接さされる、請求項6に記載のアセンブリ。
【請求項8】
前記ハブが任意のコネクターを備えない、請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項9】
前記ヘッドの前記コネクターが15mmのコネクターである、請求項8に記載のアセンブリ。
【請求項10】
前記ハブが、前記ロック位置にあるとき、前記ヘッドから延びるギザキザの部分を含む、請求項8に記載のアセンブリ。
【請求項11】
前記ギザキザの部分が、前記コネクターの直径より小さい、請求項10に記載のアセンブリ。
【請求項12】
前記アセンブリが、気管開口術チューブアセンブリである、請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項13】
前記ハブが、前記内側カニューレに対してオーバーモールド成型される、請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項14】
膨張可能なカフおよびカフ圧力指示器をさらに含む、請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項15】
患者中への挿入のための複数カニューレアセンブリであって:
a)近位ヘッドを有する可撓性の外側カニューレ;
b)近位ハブを有する可撓性の内側カニューレ;を備え、
c)該内側カニューレが、該外側カニューレ中に、該ハブが該ヘッドに近接する挿入位置まで長軸方向に挿入可能であり;
d)該可撓性の内側カニューレがPTFEから作製される、アセンブリ。
【請求項16】
前記PTFEが、ノードおよび繊維を含む、請求項15に記載のアセンブリ。
【請求項17】
前記ノードが、前記内側カニューレの周縁の周りに整列される、請求項16に記載のアセンブリ。
【請求項18】
前記繊維が、前記カニューレの長さに沿って配向される、請求項16に記載のアセンブリ。
【請求項19】
前記繊維が、前記カニューレの長さに沿って配向される、請求項17に記載のアセンブリ。
【請求項20】
前記アセンブリが、気管開口術チューブアセンブリである、請求項15に記載のアセンブリ。
【請求項21】
前記PTFEが、アニールされたPTFEである、請求項15に記載のアセンブリ。
【請求項22】
患者中への挿入のための複数カニューレアセンブリであって:
a)近位ヘッドを有する可撓性の外側カニューレ;
b)近位ハブを有する可撓性の内側カニューレ;を備え、
c)該内側カニューレが、該外側カニューレ中に、該ハブが該ヘッドに近接する挿入位置まで長軸方向に挿入可能であり;
d)該内側カニューレが、該カニューレの長さ、および該カニューレの周縁の周りのノードに沿って配向される繊維を有する材料で作製される、アセンブリ。
【請求項23】
前記可撓性の内側カニューレが、PTFEで作製される、請求項22に記載のアセンブリ。
【請求項24】
前記アセンブリが、気管開口術チューブアセンブリである、請求項22に記載のアセンブリ。
【請求項25】
前記ヘッドが少なくとも1つのリッジを含み、そして前記ハブが少なくとも1つの突出部を含み、該突出部が、前記挿入位置にあるとき、前記ヘッド内の該ハブの回転に際し、該少なくとも1つのリッジの下のロック位置まで回転可能である、請求項24に記載のアセンブリ。
【請求項26】
患者中への挿入のための複数カニューレアセンブリであって:
a)近位ヘッドを有する可撓性の外側カニューレ;
b)近位ハブを有する可撓性の内側カニューレ;を備え、
c)該内側カニューレが、該外側カニューレ中に、該ハブが該ヘッドに近接する挿入位置まで長軸方向に挿入可能であり;
d)該外側カニューレが実質的に剛直性の先端部の部分および実質的に可撓性の部分を含み、該実質的に剛直性の先端部の部分が、約55と65との間のショアD硬度を有する剛直性のPVC材料で作製され、そして該実質的に可撓性のPVC材料が、約80と90との間のショアA硬度を有する可撓性のPVC材料で作製される、アセンブリ。
【請求項27】
前記実質的に剛直性の先端部が、実質的に円錐形の前部セクション、大直径の実質的に円筒形の中央セクション、下向きステップ、および小直径の実質的に円筒形の後部セクションを含む、請求項26に記載のアセンブリ。
【請求項28】
前記剛直性のPVC材料が、前記実質的に可撓性の部分のショアA硬度より15大きいショアA硬度を有する、請求項26に記載のアセンブリ。
【請求項29】
前記剛直性のPVC材料が、前記実質的に可撓性の部分のショアA硬度より20大きいショアA硬度を有する、請求項26に記載のアセンブリ。
【請求項30】
前記可撓性の内側カニューレが、PTFEで作製される、請求項26に記載のアセンブリ。
【請求項31】
前記アセンブリが、気管開口術チューブアセンブリである、請求項26に記載のアセンブリ。
【請求項32】
前記実質的に剛直性の先端部が、前記実質的に可撓性の部分にRF溶接される、請求項26に記載のアセンブリ。
【請求項33】
前記実質的に剛直性の先端部が、前記実質的に可撓性の部分に連続的に押し出し成型される、請求項26に記載のアセンブリ。
【請求項34】
膨張可能なカフおよびカフ圧力指示器をさらに含む、請求項26に記載のアセンブリ。
【請求項35】
気管開口術チューブの使い捨て可能な内側カニューレ中の分析物接着を低減する方法であって:該内側カニューレをPTFEで形成する、方法。
【請求項36】
前記PTFEが、ノードおよび繊維を含む、請求項35に記載の方法。
【請求項37】
前記ノードが、前記内側カニューレの周縁の周りに整列される、請求項36に記載の方法。
【請求項38】
前記繊維が、前記カニューレの長さに沿って配向される、請求項36に記載の方法。
【請求項39】
前記PTFEをアニールすることをさらに含む、請求項35に記載の方法。
【請求項40】
前記内側カニューレを押し出し成型することをさらに含む、請求項35に記載の方法。
【請求項41】
前記PTFEが、前記内側カニューレの内側面および外側面への接着に対して低親和性を提供する、請求項35に記載の気管開口術チューブ。
【請求項42】
PTFE材料を含む使い捨て可能な内側カニューレを有する、気管開口術チューブ。
【請求項43】
前記使い捨て可能な内側カニューレが、押し出し成型されたチューブである、請求項42に記載の気管開口術チューブ。
【請求項44】
前記PTFEが、前記内側カニューレの内側面および外側面への接着に対して低親和性を提供する、請求項42に記載の気管開口術チューブ。

【図1】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図3C】
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【図4】
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【図5A】
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【図5B】
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【図5C】
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【図6A】
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【図6B】
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【図6C】
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【図6D】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公表番号】特表2007−502190(P2007−502190A)
【公表日】平成19年2月8日(2007.2.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−532571(P2006−532571)
【出願日】平成16年5月6日(2004.5.6)
【国際出願番号】PCT/US2004/013934
【国際公開番号】WO2004/101048
【国際公開日】平成16年11月25日(2004.11.25)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.TEFLON
【出願人】(505411136)マリンクロット インコーポレイテッド (2)